怖い話1 Sさんから聞いた話

施術中は世間話をいっぱいします。
これはもう10年位前に、施術中にSさんから聞いた話です。

 

Sさんは当時50才くらいの女性でした。高校生の時に病気で入院したことがあり、病院の配慮で先に入院していた同学年の女子高生と、相部屋になったそうです。

その女の子とはすぐに仲良くなり入院生活も楽しくなったのですが、相手は何やら重い病気だったらしく、数か月後も経つと自分の方が先に退院になってしまいました。

退院後も最初のうちは、たまにお見舞いには行っていたようです。だからその女の子にしてみれば、一番大切なお友達だったかも知れません。

ただSさん曰く、「その女の子は退院出来そうな雰囲気の病気ではなかった」と仰ってました。

やがて何年か月日が流れたある日の朝、自宅の玄関の中に人が入ってきた気配を感じました。「誰?」と思って部屋を出た瞬間、目に入ったのは玄関にたたずむその女の子でした。

 

まずビックリしたそうです。
そりゃそうでしょう、入院しているはずなのに、目の前に立っているんですから。

「あれ? ○〇ちゃん?」

退院したの?とか色々聞きたかったと思いますが、そう声をかけた途端に、彼女は一瞬で消えてしまいました。

あれ?あれ?と混乱しているうちに、その日彼女の訃報を知らせる電話がかかって来たとの事でした。

 

「ああ、お別れのあいさつに来てくれたんだ」と思い、「別に怖くなかった。むしろ嬉しかった」と言うような事を言ってました。

僕も何か感慨深いものを感じ、いいお話聞けてよかったなと思いました。
でもやっぱりちょっとは怖いか?

 

また同じような話を思い出したら書いていきます。
(馬上忠昭)

カイロプラクティックHANDS-ON 西日暮里院